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在宅医療

在宅医療は、入院医療、外来医療に次ぐ第三の医療と言われています。
自宅や高齢者住宅などの生活の場で繰り広げられる医療のことをいいます。医師だけでなく、歯科医師、看護師、薬剤師、リハ専門職、管理栄養士等、医療専門職が訪問して療養計画に基づき、医療サービスを提供します。医師の訪問だけを意味するものではありません。
病院の機能が地域に拡がったと考えると理解しやすいですが、そこで提供される医療の質や目的は大きく異なります。

在宅医療がめざすもの

在宅医療がめざすもの

当院では患者さまとご家族の想いを大切に、ご自宅で安心して生活を送れるよう、「訪問診療」にてサポートしています。

なじみの少ない「訪問診療」という言葉はイメージしやすいように「往診」と言い換えられることが多いようです。
一般的に使われている「往診」と「訪問診療」では少し定義が異なります。

往診について

突発的な病状の変化に対して緊急的に家に伺って診療を行います。

訪問診療について

定期的に訪問し、診察を行います。もちろん定期訪問を行っている方の病状が不安定になったときには緊急訪問を行います。

訪問診療は加齢に伴う様々な障害や脳卒中、悪性腫瘍、神経難病などで通院が困難な方に対して、診察のために定期的に訪問を行います。
病状がある程度は安定していて医療処置がほとんど必要なくても、通院できないことから入院を余儀なくされている方、住み慣れた家で過ごしたいという方が、ご自宅に居ながら医療を受けることが出来る仕組みです。医師がご自宅を定期的に訪問し、診療、治療、薬の処方、療養上の相談、指導等をさせていただきます。
自宅で療養したいと希望された場合に訪問診療を検討してください。

イメージ:在宅医療

また、病状が不安定な場合や、癌の終末期などでも「自宅で過ごしたい」という希望のある方に、住み慣れた家での治療を提供することも可能です。

訪問診療は患者さんに様々な疾患があることを前提として、家での生活をするための医療を行うものと考えています。家で行うことのできる検査や医療処置にはおのずと限界があります。
しかしそれ以上に、自宅で家族と共有できるかけがえのない時間を過ごすことのできる喜びがあるものと信じております。

在宅医療を始める前に確認しておきたいこと

在宅医療を受けるご本人へ

本当に、ご自宅で医療を受けたいですか?
病院の方がすぐに対応できることも多くあります。

ご家族のみなさんへ

在宅医療について納得しておられますか?
無理をしていませんか?

在宅医療は、ご家族の協力の上で、患者様ご本人の自宅にいたいという気持ちを実現させるためのものです。ご家族が無理をして生活に支障をきたしたり体調を壊されると、在宅医療が成り立たなくなる場合が少なくありません。
また、ご家族が辛い様子だと、ご本人は責任を感じてしまうこともあります。
どうしても不安が残って決心がつかないのであれば、身近な医療関係者にどんどん相談してください。

イメージ:ご家族のみなさんへ

解決策はきっとあります。そうして、家族で助け合っていこうと思われるなら、在宅医療は家族の絆を深めるものになると思います。
スタートは「ご本人の希望を叶えてあげたい」で、やってみてダメなら次の手を考えるとういう方法もあります。
医師・看護師・ケアマネジャー・ソーシャルワーカーなど、相談にのってくれる人はたくさんいます。

在宅医療の目的

在宅医療をはじめるにあたり、医療の目的をはっきりさせておきましょう。

  • 回復なのか
  • 現状維持なのか
  • または看取りまでのサポートなのか

ご本人、家族、医師、看護師などの間で共有しておきましょう。
目的によって在宅医療プランが変わってきます。

在宅医療を始めるための手続き

在宅医療を始めるための手続きを簡単に説明します。

在宅主治医を選ぶ

イメージ:在宅主治医を選ぶ

現在かかっている医師に相談して紹介してもらいます。
入院中の方は病院の地域医療連携室を訪ね医療ソーシャルワーカーにアドバイスをもらいます。

介護保険の準備

イメージ:介護保険の準備

介護保険は、誰でもすぐに利用できるわけではありません。
市区町村に要介護認定の申請を行います。認定まで1ヵ月ほどかかります。

ケアマネジャーと相談してケアプラン(介護サービスの計画書)を作る

イメージ:ケアプラン(介護サービスの計画書)を作る

ケアマネジャーと相談してケアプラン(介護サービスの計画書)を作りましょう。
ケアマネジャーとは長い付き合いになります。自分に合う人を選んでください。
困ったことがあれば最初に相談することになる、頼れるパートナーです。

在宅主治医と病院の連携

イメージ:在宅主治医と病院の連携

病院へ依頼し、在宅主治医へ患者情報、診療情報提供書を作成してもらいましょう。
在宅医療の関係者で打ち合わせを行い、医療方針や計画、訪問日時などを決めます。

在宅医療開始

イメージ:在宅医療開始

サポートする仕組みやサービスはたくさんあります。
マイナス面にのみ目を向けず、その問題を解決する方法を探してください。
医師・看護師・ケアマネジャー、相談先もたくさんありますので、どんどん利用してください。