プライマリケアとは、「身近にあって、何でも相談にのってくれる総合的な医療」をいいます。
当院では単なる病気の振り分け役だけではなく、いつも身近にいて、健康に関わるあらゆることを幅広く相談でき、場合によっては5年、10年、20年と長く付き合い、患者さん自身や家族のことを気軽に相談できるような「かかりつけ医」であることを目指しています。
病気や障害を持つ人が「生活していく上で何が困難か、それに対してどうすればよいか」ということを考えていくことも大切です。
必要であれば病院を紹介したり、介護サービスの窓口につないだりする役割もあります。その際欠かせないのがそれぞれの地域の医療・介護・福祉・保健のネットワークです。障害のある方が地域で安心して生活していくためには、医療・看護・福祉・保健の専門家だけでなく、地域住民が共にチームを組んで支援していくことが求められます。
一般内科・総合内科
一般内科
風邪、インフルエンザ、肺炎、胃腸炎などの感染症、気管支喘息やじんましん、花粉症などのアレルギー疾患など、内科全般に幅広く診療しています。
発熱の患者さまへ生活習慣病
これらの病気は早期には症状が無いことがほとんどですが、放置していると経過とともに全身の重篤な病気(狭心症・心筋梗塞・脳梗塞・脳出血・腎障害など)の原因となります。まずは食事療法や適度な運動でコントロールを行い、不十分あるいは重症の場合には薬を導入し全身疾患の予防が必要です。
定期的に管理栄養士に来ていただき食事・栄養指導も行いながら、家庭での血圧値や血液検査を見て、適切な薬剤調整を行います。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時にイビキと呼吸停止を繰り返す、肥満や顎が小さい方に起りやすい病気です。呼吸が止まっている間は睡眠中にもかかわらず脳や全身にストレスがかかり、高血圧の原因にもなります。睡眠時無呼吸症候群の方に循環器系の病気が起りやすいこともわかっています。当院では簡易検査による診断からCPAP(経鼻的持続陽圧呼吸療法)導入も行っています。
専門外来
神経内科・循環器内科
慢性心不全、不整脈、弁膜症といった心臓疾患や脳梗塞、パーキンソン病といった神経内科疾患も週1回の専門外来(月曜日)を設け対応しています。
肛門疾患
痔核(いぼ痔)や裂肛(切れ痔)などといった肛門疾患についても週2回の女性医師による専門外来(火・木曜日)にて診察可能です。
これからの日本の医療需要は大きく変化すると言われています。戦後、わが国の医療の進歩はめざましく、これが長寿社会の実現に貢献し、現在は超高齢社会と表現されるようになりました。
ご高齢の方の特徴として、お一人の方が複数の疾患を抱えることがあります。高血圧、狭心症、糖尿病、がんなど三つ、四つとなることも珍しくありません。
一方、提供される医療体制・システムは「循環器内科」「消化器内科」のように、体の臓器ごとに分けて診療する体制がとられています。一人の患者さまが複数の診療科を受診することがいまや一般的です。問題になるのは、患者さまが肺炎になられたときや、熱が出たもののその原因が分からないときにどの診療科が診療するのか、明確なルールがないことです。
また、患者さまの希望により一つの窓口で体全体を診てもらいたいということもあります。科学が進歩したゆえの、悩みとも言えましょう。
このようなときに、「かかりつけ医」という存在が必要になってきます。臓器別の診療科はその専門に特化した診療を行い、そこに当てはまらないときには、「かかりつけ医」が診療を行うという分業が成り立ちます。
また、どの臓器の疾患もある程度までは、「かかりつけ医」が管理を行い、特殊な検査や治療が必要なときは専門診療科が担当するということが理想です。
誰もが診断がつくまでは話がしやすく見たてがしっかりした医師を求め、高度な治療が必要となれば専門診療を求める、これは自然な欲求です。
これからも医療における専門分化は加速します。しかし、専門分化だけで日本の医療を支えることは不可能です。
各分野の密接な連携が必要とされていますが、分野ごとの隙間を埋めることのできる医師の存在も必要です。
当院は、そのような「かかりつけ医」でありたいと考えております。